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【戦略コンセプト#2】北大5大メジャースポーツに学ぶ、企業SDGs戦略の「4P&S」【スポーツ】

♬Playlist of this Article *本記事は、2022年に某メディアにて掲載予定であったものの、権利関係にてお蔵入りしたものです。週刊SDGsの連載をきっかけに有難いことに多数お問い合わせをいただいている上で、感じていること、参考になると感じていることをまとめたものである。 「戦略コンセプト」シリーズについて私が新卒で戦略コンサルティング業界への就職を選んだ大きな理由の一つが、創業者ブルース・ヘンダーソン氏を中心としたBCGの「PPM」や「エクスペリエンス・カーブ」「タイムベース競争」といった広くビジネス界の構造や急所をとらえた画期的なフレームワーク・コンセプトの開発や、マッキンゼー大前研一氏がコンサル歴わずか3年の32歳の頃に、巷にあふれるいわゆるテクニック本ではない、今ではすっかりビジネスの定番書となった「企業参謀」の執筆に代表される、業界としてのリーダーシップ性/イノベーティブ性に惹かれたからである。 コンサル業界に入った後は、ひたすら目の前にあるプロジェクトに向かうことに傾倒してきたが、未熟ながらもそろそろ「創っていく」「提唱」していく側の活動もしていきたいというのが趣旨である。不完全/粗削りな「コンセプト」となっていることも多分にあるが、随時リライトしながらブラッシュアップしていこうと思っている。 そんな当シリーズの第2回目は、当サイトでも連載している「SDGs」について。*本記事は、2022年に某メディアにて掲載予定であったものの、権利関係にてお蔵入りしたものです。週刊SDGsの連載をきっかけに有難いことに多数お問い合わせをいただいている上で、感じていること、参考になると感じていることをまとめたものである。 「SDGsと騒いでいるのは日本だけで、2030年までのBuzzワードでしかない」 こうした話を耳にしたことがある方も多いだろう。 これは確かに「半分正しい」一方で、残り半分については「全くの的外れな意見」であると断言できる。「半分正しい」というのは、米国をはじめ欧米諸国でとりわけ「SDGs」を掲げている企業や組織は確かに稀だからである。それは、国連が2015年に標榜する以前から、環境や貧困や権利といった社会問題に対して、「コミュニティ」や「ソーシャルジャスティス」といった名称の下すでに長い間取り組まれており、ことさら「SDGs」と名乗る必要性が薄いから、という単純な理由からだ。逆に169項目もあるSDGsに屋号変えすることで、目的や取組内容が希薄化してしまう恐れもある。SDGsを軽視しているという意味ではない。こうした背景もあり、以下で紹介するスポーツ界における取組みでも「SDGs」と銘打った施策は一つもない。 「全くの的外れな意見」というのは、少し考えてみれば納得がいくはずだ。 ご存じの通りSDGsは、2015年の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標である。「2030年までのBuzzワード」という前述のコメントもここからきている。 まず、SDGsもそうであった(2000年に国連が標榜したMDGs(ミレニアム開発目標)に代わる次の標語となった)ように、2030年になったとしても、また次の標語に受け継がれていく可能性が高い。また考えにくいが、万が一2030年に国連が「169項目の目標をすべて達成できました」とSDGsを取り下げたとしても、その根本的な思想は今後も世界中において骨太な潮流として生き残っていくのは目に見えている。 SDGsはどう考えても2030年で終わることはない。なぜなら、世界はそんな簡単には変わらないから。 それならば、企業のSDGs戦略についても、「とりあえずバッジをつけてみただけ」「CSR活動をSDGs活動に名前を変えただけ」「最近はSDGsよりもサステナブルだからそっちでいこう」といったことではない、本質的な議論をしようではないかというのが今回の趣旨だ。 誰もがとっつきやすい「スポーツ」における米国のSDGs施策を題材に、企業のSDGs戦略を考えるのに有用な「4P&S」(Product, Price, Place, Promotion, & Sustainability)というフレームワークを提唱している。 ■Product:製品 – NHLのヘルメットスポンサーロゴ 「4P&S」の最初の「P」はProduct(製品)だ。ここではNHL(アイスホッケー)チームのヘルメットスポンサーロゴの事例を題材に紹介したい。それは、ニュージャージー・デビルズが推進する「Buy Black」(黒人経営ビジネスから買って応援しよう)プログラムの一環として行われているアクティベーションだ。 NHLは選手が着用するヘルメットに各チームがスポンサーロゴを入れることを許可している。デビルズのヘルメットには、従来スポンサー契約を結ぶPrudential社のロゴがヘルメット側頭部に入るのだが、2021シーズンは30試合(シーズンは全82試合)において、当社はその枠を地元ニュージャージーの黒人経営企業(ミュージシャンのためのコラボレーションプラットフォームを提供するRAZU社)に無償で譲り、昨年12月からその黒人経営企業のロゴが入ることとなった。説明するまでもないが、本来高いスポンサー料を払わなければテレビ中継もされる北米4大スポーツのNHLのチームのヘルメットに企業ロゴの露出ができないところ、そうした出費が難しい地元黒人経営企業の広告宣伝費をPrudential社が肩代わりしているという構図だ。 一見なんてことない取組みに見えるかもしれないが、当施策はSDGsの本質を突いている。それは、「取り組む問題に対して、真に価値のあるProductを提供する」ということである。 歴史根深い米国の黒人地位向上の問題は、2020年の警察官によるジョージ・フロイド氏殺害事件を契機に加速したBLM運動において盛り上がりを見せ、大企業はこぞって「BLMをサポートする」と公式に表明し、各社様々な黒人関連支援団体への寄付を公約するようになった。 仕事柄、シリコンバレーの起業家とも接する機会の多い筆者は、ある一人の黒人起業家の発言が印象に残っている。ビジネスの世界においても高まるこうしたBLM支持・支援の風潮に対して彼は、「サポートしてくれるのはありがたいが、サポート側の自己満足にすぎない場合が多く、厳しい言い方をすれば、ありがた迷惑なんだよね。つまり、『お金』と『ポスト』をくれないと意味がない。」と極めて冷ややかな心情を吐露していた。 その意味において、デビルズとPrudential社の当施策は、黒人経営企業の真のニーズに応えているものであると言える。身をつまされる思いの方も多いかもしれない、企業側の「自己満足」に終わらぬよう、取り組むSDGs上のターゲット課題にとって「真に価値のあるProduct」とは何かを思考した上で提供する必要があるのだ。 ■Price:価格 – MLBのストリーミングサービス 二つ目の「P」、Price(価格)については、MLB(野球)のストリーミングサービスについてみていく。 MLBは、有料ストリーミングサービス「MLB.TV」を提供している。MLB.TVでは、MLBのアウターマーケット(視聴者の地元以外で開催される)の全試合をストリーミングすることが可能だ。シーズン試合だけでなく、ハイライトやオリジナル番組、オープン戦試合など様々なコンテンツが用意されている。値段は、オールアクセスのプランが年間$129.99、または月$24.99の月額プラン、好きなチームの試合だけが観られる少しお得なプランが年間$109.99といったラインナップとなっている。 面白いのは、毎年8月になると、大学生向けのMLB.TV無料プランが発表される点だ。4月~10月で実施されるシーズンの後半2-3か月(しかもプレーオフ進出などが決まる重要な2-3カ月!)が、本来月額$24.99のところ、大学生なら無料で観られるのだ。アメリカの学校の新学期が始まる9月の時期に合わせて「Back to College」と銘打って実施される当キャンペーンは、スポーツ飲料のGatorade社やトレーディングカードのTopps社(2022年1月にFanatics社が買収)によってスポンサードされている。 現役大学生の方は、MLB.TVの当キャンペーンのサービスの有難みを感じることは容易だろう。そうでない方は、ご自身の大学生時代を思い返してほしい。バブル期に大学生活を送った方以外は、「大学生」という時期は人生の中で実は最もお金が必要な時期ではなかっただろうか? 生活費は気にすることなく、何か出費があれば親にお小遣いをもらえばよかった高校生までとは違い、ある程度自分の生活のやりくりを自分の財布でしなければならなくなった大学生にとっては、野球が好きで観たいと思っても、そんな高額を払ってまで観るほどは余裕がない。そこをうまく付いた施策と言える。 もう少し客観的なアプローチで見てみよう。 Sports Business Journal誌によると、ファンの高齢化が進むMLBのTV視聴者の平均年齢は57歳である。57歳のファンにとっての月額25$と、20歳の大学生ファンにとっての月額25$とはわけが違う。20歳の$25(約2,875円。1ドル=115円換算)を37年後(57歳)の将来価値に換算すると、実に$43(約4,945円)(=25× (1+0.015)³⁷。米国10年国債利回り1.5%を金利として採用)となる。 あなたは野球のストリーミングサービスに月額5,000円払えますか? MLBは大学生をこの実質月額5,000円分の出費から解放してくれているのだ。別にこのようなややこしい計算をしなくとも、単純に収入の違いを想像すれば、その金額に対して感じる重みの違いが分かるだろう。 このキャンペーンは、ファンエンゲージメントのライフサイクルの観点から見ても面白い。 ファンの高齢化に悩むMLBは野球キッズに対する施策を数多く打ちながら、クラブラウンジやスイートボックス等いわゆるプレミアムシートで「MLBにお金を落としてくれる」大人ファンを大きな収益源としている。 こうしたキッズと大人ファンの間に位置付けられるのが大学生である。生活費は気にすることなく、何か出費があれば親にお小遣いをもらえばよかった高校生までとは違い、ある程度自分の生活のやりくりを自分の財布でしなければならなくなった大学生にとっては、野球が好きで観たいと思っても、そんな高額を払ってまで観るほどは余裕がない。そこをうまく付いた施策と言える。 こうして、ファンのライフサイクルの中のステージごとに適した施策を打つことで、「サステナブルなエンゲージメント」をMLBは行っているのだ。 実はこうしたお金のない大学生をターゲットとしたプライシングは、もっと身近な例でも学ぶことができる。その一例として、タイムズカー社をはじめとするカーシェアリング企業が大学生のうちに登録すれば4年間基本料金無料でサービスを提供していることが挙げられる。詳しくは立ち入らないが、よく見受けられるいわゆる単発の学割との違いを、「サステナブルなエンゲージメント」の観点から考えてみると理解しやすい。 ■Place:流通 – …

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【戦略コンセプト#1】頂点に立った者にしか見えない風景【スポーツ】

♬Playlist of this Article 「戦略コンセプト」シリーズについて私が新卒で戦略コンサルティング業界への就職を選んだ大きな理由の一つが、創業者ブルース・ヘンダーソン氏を中心としたBCGの「PPM」や「エクスペリエンス・カーブ」「タイムベース競争」といった広くビジネス界の構造や急所をとらえた画期的なフレームワーク・コンセプトの開発や、マッキンゼー大前研一氏がコンサル歴わずか3年の32歳の頃に、巷にあふれるいわゆるテクニック本ではない、今ではすっかりビジネスの定番書となった「企業参謀」の執筆に代表される、業界としてのリーダーシップ性/イノベーティブ性に惹かれたからである。 コンサル業界に入った後は、ひたすら目の前にあるプロジェクトに向かうことに傾倒してきたが、未熟ながらもそろそろ「創っていく」「提唱」していく側の活動もしていきたいというのが趣旨である。不完全/粗削りな「コンセプト」となっていることも多分にあるが、随時リライトしながらブラッシュアップしていこうと思っている。 そんな当シリーズの第1回目は、「頂点に立った者にしか見えない風景」について。 ■「頂点に立った者にしか見えない風景」 今月13日、国枝慎吾選手が男子車いすテニスの部で9度目の「ITFワールドチャンピオン」を受賞した。2大会ぶり3度目の金メダルに輝いた東京パラリンピックに続き、USオープンでも2年連続8度目の優勝を果たすなど、当選手にとって今年も大活躍の年であったのは誰も疑いようのない事実だろう。 加えて、五輪前から標榜し、ラケットにもその言葉を貼り付けて臨んだという「俺は最強だ」との自身の言葉を再び証明し、有言実行のチャンピオンとして話題を呼んだことも記憶に新しい。 世界ランキング1位の絶対王者として君臨する国枝選手の「俺は最強」という言葉を耳にしたとき、真っ先にある映画の一節を思い浮かべた。 それは、『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』(2017)という映画の中で、天海祐希演じるチアダンス部の顧問早乙女が主人公ひかり(広瀬すず)に言い放った次の言葉である。 “ 頂点に立った者にしか見えない風景がある” 少し補足すると映画では、主人公らチアダンス部が優勝を目指して練習を積み重ねてきた全米大会の決勝を目前に、顧問早乙女は、誰よりも頑張りチームを引っ張ってきたエースで部長の彩乃(中条あやみ)をセンターから外し、代わりに技術面で劣るひかりを抜擢。これまで懸命に努力してきた彩乃の努力を踏みにじる采配をとった早乙女に対して「先生を軽蔑します」と反抗。それに対して早乙女は「それでもいいわ。」という言葉に続いて、このように冷たく突き放すのだ。 ■UFCのスーパースター2人しか共有できなかった風景 私は、この「頂点に立ったものにしか見えない風景」という概念を度々想起する場面に出くわす。 最近では、今年7月に行われた米総合格闘技UFCのビッグマッチにおいての一場面だ。 それは、2021年にForbesが発表したアスリート長者番付ランキングでサッカーのリオネル・メッシ選手やクリスティアーノ・ロナウド選手を押さえて、推定年収約197億円で「世界一稼ぐアスリート」となったUFC一のスーパースターである男子元2階級王者コナー・マクレガー選手と、同じくUFCのスーパースターの女子元世界王者ロンダ・ラウジー氏のやり取りであった。 マクレガー選手は直近の試合で対戦して負けている相手へのリベンジマッチとして臨んだ試合だったが、試合開始早々に足首を骨折してしまいドクターストップでTKO負けを喫した。 足首の痛みから立てず座り込んだ体勢のままで受けた試合後のインタビューでは、「俺は負けてねぇ!」と叫び、相手選手、挙句の果てにはその妻にまで暴言を浴びせる悪行に及んだ。 これに対して、格闘技ファン、選手からは壮絶な批判を浴び、UFC代表のダナ・ホワイト氏も「相手の家族まで貶すのは好かない」と不快感をあらわにした。 (足首が折れて立ち上がることができず座ったまま、試合後のインタビューで相手選手に罵声を浴びせるマクレガー選手) そんな中、一人だけマクレガー選手を擁護したのがラウジー氏である。氏は自身のTwitterで以下のように投稿している。 ” 負けた瞬間からすぐ次のファイトをプロモートするあなたの姿勢に感嘆する。私にはとてもできないことだ。他の選手、UFC、メディアはあなたがいてくれてラッキーだ。” (マクレガー選手を称えるラウジー氏のツイート) 誤解を恐れずに言うと、UFCの人気を牽引してきたのはこのコナー・マクレガー選手とロンダ・ラウジー氏といっても過言ではない。両者とも世界王者となっている上に、UFC史上でも圧倒的人気を誇るスーパースターである。 世界一稼ぐアスリートであるマクレガー選手は、2013年のUFC参戦後、歯に布着せぬビッグマウスのトーク力とそれを支える試合での強さ・エキサイティングなファイトスタイルで一躍人気者に上り詰めた。 UFCの歴代PPV(ペイパービュー)イベントのトップ10をみると、10のうち実に8のイベントが大トリをマクレガー選手が務めたものであり、いかにUFCのドル箱スターであるかが窺える。 マクレガー選手が登場する前のUFCのスーパースターが誰であったかというと、それこそがラウジー氏である。 元々UFCは男子の試合しか実施されておらず、ホワイト代表も「UFCで女子の試合を組むことは未来永劫ない」と公言していた。そんな男子MMA至上主義のホワイト代表であったが、ラウジー氏のカリスマ性にほれ込み、自身の発言を覆す形で初代女子バンタム級チャンピオンとして迎えた。その後、階級を3つ増やし今ではPPVの大トリを務めるほどの人気コンテンツとなったUFC女子部門の現在の盛況ぶりはこうしたラウジー氏の貢献によるところが大きい。 (国外大会で熱烈なファンに迎えられるラウジー氏。見てわかる通り若い女性のファンが多いのも特徴) (ラウジー氏の人気は競技に留まらず、『ワイルストスピード』『エクスペンダブルズ』シリーズなどハリウッド大作映画にも出演) そんなUFCの人気を一手に請け負い、広告塔としてのプロ―モーターからの期待、格闘技ファンからの応援/非難を背負いながらチャンピオンとしてしっかり勝ち続けるプレッシャーの下戦ってきたマクレガー選手とラウジー氏の両名の今回のやり取りを通して、「頂点に立ったものにしか見えない風景」を感じることができる。 実力・人気ともに頂点に立った2人にしか分からない風景vsそれ以外の世界。 ある意味選民思想的で、凡人には排他的かつ残酷でありながら、とてもロマンに溢れる構図ではないか。 諸事情により深くは立ち入らないが、最近でぱっと思いつくところで、以下のような場面もこの構図を感じることができると思うので、こういう視点からもう一度見てみるのも面白いと思う。(※このリストは随時追加していくので、気になる方は時間が経ってから気が向いた時にチェックしてみてください!) 北京柔道金で総合格闘家の石井慧選手「本気で競技やったことないんだろうな」(石井慧選手の公式Twitter) ボクシング村田諒太選手「金メダリストに順位づけするなど、失礼極まりないな」(村田諒太選手の公式Facebook) AKB48前田敦子「私のことは嫌いでも、AKB48のことは嫌いにならないでください」(スポニチ) 五輪平泳ぎ2冠2連覇の北島康介氏「まあ、相手がいないことかな。」(マクドナルド CM) 格闘技ファン待望の世紀のキックボクシングマッチ「天心vs武尊」(Yahoo!ニュース) 映画「Sandlot」の野球少年グループの番長Benny「いいや、俺はやらなくちゃいけないんだ」(NY Hustle Records) この風景は、何もスポーツ界に限った話ではなく、何かで頂点を獲ったことのある者であれば、大小はあれど、見ることのできるものであると思っている。 例えばビジネス界においては、経営者であったり、何かの責任者・部門長であったりでもよい。それ以外でも、何かのコンクールで優勝したり、学校の生徒会長に選ばれたり、なんなら、部活のキャプテンや学級委員に選ばれたりといったことでもよい。 こうした経験がある方は思い返してみてほしい。そうとは認識せずとも、”あの時” 他の人には見えない風景を見たのではないだろうか? ■本当に「頂点に立ったものにしか見えない」風景なのか? この「頂点に立ったものにしか見えない風景」は果たしてアスリートをはじめ頂点に立ったことのある者にしか見えないものなのだろうか? 私が幼いころに観た映画『D2 マイティ・ダック/飛べないアヒル2』(1994)のエンドロールで主人公のキッズホッケーチームのメンバーたちが世界大会で優勝した後、キャンプファイヤーを囲みながら、お世辞にも上手とは言えない歌声で、英人気ロックバンドQueenの名曲『We are …

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